情報システムにおいて世界中で使われているマネジメント手法のフレームワーク、ITILについて小説形式で解説した本。
舞台は情報システム部かと思ったら、購買部。ITの現場以外にも使えるらしい。
それほど、今まで触れてきたビジネス本でいっていることと違いはなく、それほど新鮮味もなかったけど、著者があとがきでも書いてあるように、部門長を顧客ととらえるというのはちょっと新しい視点だなとは思った(自分にたいして直接予算や人を付けてくれるかららしい)。ドラッカーも顧客は誰かを定義するのが重要と言っていたような気がするけど、部門長といわれると近い存在で分かりやすいといえば分かりやすいのかな。ちょっと抵抗がある気もするけど。
後、コラムにあった日曜朝にやっているヒーローもの・ヒロインものでの「リアクティブ」「プロアクティブ」の説明が面白かった。リアクティブは事後処理、プロアクティブは事前対策ということだそうだけど、ヒーロー・ヒロインものはヒーロー(ヒロイン)が「リアクティブ」で、敵が「プロアクティブ」になることが多いらしい。まあ、大抵ヒーロー側が勝って敵側が負けるから、ヒーロー側は事前に対策をとらなくていいという考えなんだろうな。よくよく考えれば、今後敵が来ないようにするための対策を考えてもよさそうなもんだけど。
ちなみに、物語自体はそこまで面白いと思わなかった。正直疑問点も多い。主人公がいきなり異動したのはいいけど、結局一緒に仕事してるのは前の部署のメンバーという(異動先の部署でも、上司とぐらいしか接点が描かれてなかった)。後、ITILを親切に教えてくれる情報システム部の先輩は、普段の仕事をほったらかして教えていて大丈夫なのかと思った。
- 感想投稿日 : 2019年3月10日
- 読了日 : 2019年3月10日
- 本棚登録日 : 2019年3月10日
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