演劇の入門書は少ない。
一つは、演劇人口が少ないことが挙げられる。
他の教養と違い、役者だけでは成立せず、そこには照明や音響、舞台装置などといったものが必要となってくるからであろうと思われる。
そしてこの本も、『舞台を遊ぶ』というタイトルであるが、いささか難解なのだ。
本来、劇場でしか再現し得ない演劇を、言葉を使って解説することに無理があるのかも知れない。
そういう意味では、多くのワークショップ(体験教室)が行われるべきであり、そういった場に足を運ぶ機会を設けるべきだと思う。
この情報化社会にあって、情報化というものに一番程遠いのが演劇。
すなわち、テレビやインターネットでは絶対に伝わらないもの。
観劇するにしろその場へ足を運んでこそ初めて体験できる、いささか煩わしいもの。
情報にならされた現代人には、難しい側面もあるのかも知れない。
だから、演劇に興味があるのなら、身体を動かすこと。
この本を読むよりも実際に劇場へ赴き、演劇を体験する。
それが難しいのなら、この本を手本に数人で身体を動かしてみる。
もっと身近に演劇があればいいのに、と思います。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2011年1月19日
- 読了日 : 2011年1月18日
- 本棚登録日 : 2011年1月16日
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