日本を貶めた10人の売国政治家 (幻冬舎新書 こ 10-1)

制作 : 小林よしのり 
  • 幻冬舎 (2009年7月10日発売)
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日本の議員でありながら、「売国」「国賊」という言葉がピッタリの政治家をあぶり出した警鐘の書。(2009年刊行)
まず、このアンケートに答えた識者を紹介。
小林よしのり、八木秀次、田久保忠衛、西尾幹二、副島隆彦、大原康男、堀辺正史、関岡英之、潮匡人、小谷野敦、勝谷誠彦、木村三浩、長谷川三千子、宮城能彦、高森明勅、高山正之、宮台真司、富岡幸一郎、業田良家、西村幸祐の20名。
アンケートは、各識者が(当時)存命中の政治家の中で売国的な人物を5名順位付け、1位5点、2位4点と順に集計したもの。
その結果。
1位 河野洋平52点
2位 村山富市45点
3位 小泉純一郎36点
4位 小沢一郎29点
5位 中曽根康弘22点
6位 野中広務16点
7位 竹中平蔵12点
8位 福田康夫11点
9位 森喜朗10点
10位 加藤紘一10点
以下、土井たか子、安倍晋三、松沢成文、麻生太郎、綿貫民輔、鳩山由紀夫、橋下徹、田中真紀子、中川秀直、菅義偉、細川護熙、福島みずほ、田中康夫、甘利明、渡辺喜美山本有二、山崎拓、辻元清美、小宮山洋子、太田昭宏と続く。
アンケート母数が少ないので、数人の意向で順位は大きく変わるが、大方の候補者は想定内だと思う。
ってことで、個人的に意外だと思った政治家とその主な選出理由のみを列記する。
☆安倍晋三:保守理念を掲げ、いくつか具体的成果を残しつつも、政治的未熟さ故に逆に保守復興の気運を挫折させてしまった。
☆中曽根康弘:理不尽な外圧により戦後初めて靖国神社参拝を中断し、現職首相として初めて自国の戦争を「侵略戦争」と公言、村山談話への流れを作る。
☆中川秀直:移民一千万受け入れ推進の元祖。

そして注目すべきは、小林よしのり氏による序論「売国政治家とは何か?」は全中学校に副教材として配付して欲しい位の素晴らしい出来栄え。
例えば、
「政治家の使命とは国益を守ること。その意味では、〈売国政治家〉は〈無神論の神父〉や〈高所恐怖症のとび職〉みたいに本来ありえないもの。」
「そもそもナショナリズムを持たない政治家などありえない。ナショナリズムといえば、排外的で好戦的なものと勘違いされているが自国の安寧と繁栄を望む強い意志がない政治家は売国政治家と認定するしかない」
「守るべき国益を金(利権)と引き換える売国政治家が政権を握れば、日本は米国や中国に統一されかねない。文字通り国を金で売ってしまう危険性がある」
「国連常任理事国の拒否権で、大国が悪事を働いても実質お咎め無し。つまり外交手段で国際社会に平和が達成されることはなく、世界は自国利益の最大化に勤しむ。それが厳しい現実である。であれば、日本だけが友好や戦略的互恵関係の美名の下に、一方的な譲歩を強いられてはならない」
「どの国も徹底的な国家エゴで動いているのに、日本の政治家だけが友好を唱えていれば円満な外交が出来ると信じている。戦後教育で刷り込まれた贖罪意識のせいだ。中国がどれだけ核ミサイルを保有していても、決してそれを悪用することはない、しかし日本が一発でも核を持てばたちまち周辺諸国を侵略し多大の被害を及ぼす、と信じている」
「〈歴史認識を持ち出せば国益を損なう〉という意見が誤りであることは言うまでもない。憲法9条という無防備国家信仰は、軍隊は暴走するという誤った歴史認識と不可分なのだ。歴史認識は現在の日本の外交戦略、防衛、憲法に対する意識にも繋がっている。日本主体の歴史認識を喪失していることこそ、国益を損ない続ける売国政治家を大量発生させている元凶に他ならない」

以上、数カ所抜粋しただけで全文は20ページと長いが、間違いなく今もなお、いや今だからこそ傾聴すべき金言です。
それにしても、本書から15年後、与野党議員のほとんどが売国奴(国賊)という現状を誰が想像しただろうか?さらに、地方自治体トップやマスコミ、法曹界、経団連にも反日勢力が幅を利かせている今、唯一残された砦は選挙民パワーのみです。皆さん、国賊議員らに好き勝手させず、良き日本と本当の日本人を守るために投票に行こう!

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2024年4月5日
読了日 : 2024年4月5日
本棚登録日 : 2024年4月5日

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