克明な観察メモから連続空き巣事件の真相に迫る男性の姿を描いた表題作他、それぞれ別の元警察官の男性を主人公とした短篇を全4編収録した短編集。
派手な事件や立ち回りはないですが、刑事という職を辞して別の道を歩むことになった4人の男性の、悔恨や郷愁、それでも捨てられない元刑事という矜持などを淡々と、かつ深い余韻を残して描いています。
どの話も、硬質で精緻。読後感は寂しさが強いです。
普段は探偵もののミステリを好んで読んでいますが、こういった硬派で地に足がついた物語も素敵ですね。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
ミステリ
- 感想投稿日 : 2023年1月14日
- 読了日 : 2023年1月14日
- 本棚登録日 : 2023年1月14日
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