Another

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング) (2009年10月30日発売)
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本棚登録 : 4387
感想 : 787
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綾辻作品はこれと十角館を読んだ。順番としては先にanotherを読んでから十角館です。
二冊に共通して言えることは、先に犯人を臭わせる描写をそこら中にマーキングしてて、読んでる側も「おっ?もしかして?」とその人物にピントを合わせるんだけど、読み進めていくうちに別の人物の可能性を臭わせたり、新たな事件でそれまでの思考を白紙化させたりして、ピンぼけさせるのがうまいってこと。
だから、犯人が確定した時に「あー!わたし分かってたよ⁉︎」と心の中で悔しい思いを叫ぶ。
anotherで犯人にあたるのは、呪いの実体である「いないもの」なわけだけど、犯人がわかった上で読み返してみれば、随所に散りばめられた場面に確かな"引っかかり"があったことに気がついて、また楽しめる。
それと、カバー裏の表紙の装丁が気に入った。こういう不気味さを漂わせるかつ、綺麗な装丁は好み。スピンが赤なのもイイね!

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2016年4月4日
読了日 : 2016年4月4日
本棚登録日 : 2016年4月4日

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