読書で離婚を考えた。

  • 幻冬舎 (2017年6月22日発売)
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本棚登録 : 365
感想 : 39
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 円城塔・田辺青蛙夫妻が、夫婦の相互理解をテーマに一定のルールのもと、お互いに課題図書を出しあい感想をエッセイにしてリレー形式で連載されたものがまとめられた本。
『読書で離婚を考えた。』というタイトルに興味がわいた。離婚を考えることになるほどの、壮絶な読書って何なのか?

 夫婦ともに作家だけれど、ジャンルが違っていたり、生まれ育った地域も近くなければ、年齢差もあるし、本の好みも特技も性格も何から何まで違う・・・しいて言えば食の好みが似ているくらい、というお二人のやりとりは、確かにどこかこう、ずっとかみあっていないというか、危なっかしい感じはあったけれど、このタイトルは少し大袈裟かなぁ、という印象。
関係性があくまで夫婦間に終始しているので、夫妻をよく知る人たちや、作品をたくさん読んで知っている人=ファンには、とても楽しめる内容かもしれない。

 夫婦が指定する課題図書は、聞いたことはあるけれど読んだことが無いか、全く初耳の本ばかりで、あの本を読んでそういう感想を持つのかぁ、という読み方も今のところ出来ず・・・。ただ、これはその課題図書を読んだ後に再度この本を読めばいいだけなのかもしれないし、この本の楽しみ方としては、円城・田辺両氏の人となりがうかがい知れるところと、こういう夫婦もいるのだなという、他所のお宅の事情をのぞき見たような感覚が持てるところ?

 ひとつだけ苦情めいたことを書くとー。
下の注釈の文字がどうにも小さくて、とうとう最近老眼が始まってしまったっぽい眼には、結構キツかった・・・。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: エッセイ
感想投稿日 : 2017年7月27日
読了日 : 2017年7月26日
本棚登録日 : 2017年7月27日

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