優遇される富裕層と、搾取される貧困層。そんな冷淡な社会への抗議として、立て続けに起こる「小口テロ」。貧困にあえぎ、自分の居場所を見つけられず、ただ社会への怒りを募らせたレジスタントたち。しかしその背後に彼らを操る存在があった。
タイトルの通り、どこかしら自分自身にも共通点を見出す登場人物がいるのかもしれません。テロに対する姿勢はさまざまだけれど、今の社会が完璧なものであるとはきっと誰もが思っていないはず。その不満をただ爆発させるのか、押し殺すのか、それとも変えようと動くのか。そしてその変え方は……決して賛同はできないけれど。考えは分からないでもない、かな。
各話の扉に描かれた黒い模様がどんどん大きくなっていくのが、まるで広がる「絶望」を表しているようで印象的でした。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
ミステリ
- 感想投稿日 : 2014年6月22日
- 読了日 : 2014年6月22日
- 本棚登録日 : 2014年6月22日
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