粘膜シリーズ、しかも探偵と来たか! さぞかしとてつもない酸鼻を極めた猟奇事件が、と期待したのですが。それは期待外れ、かな。今までのに比べるとグロテスク度は抑えめなような気がします。だけどぶっ飛んだ要素はいっぱいだし、アウトローなのにどこかしらコミカルな印象は健在。会話にも笑いのツボがしっかりとあります。まあその現場に置かれたら、笑えないのでしょうが。
なんともいえず暴力的な世界観の中で繰り広げられる、理不尽な暴力の数々。秘められた怪しげな陰謀。その根幹にあるのは何なのか、まったく予想できません。何もかもがひどい、だけれど目が離せない不思議な魅力。登場人物にもなかなか好感を持てる人物が存在しないんだけど、唯一影子が可愛いです(笑)。彼女の言語センスも実に素敵。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
ホラー
- 感想投稿日 : 2021年5月18日
- 読了日 : 2021年5月18日
- 本棚登録日 : 2021年5月18日
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