ワーク・ルールズ! ―君の生き方とリーダーシップを変える

  • 東洋経済新報社 (2015年7月31日発売)
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めちゃくちゃ良書。

この本の思考を素直に実践すれば、間違いなく良い会社になると思う。実際、多くの会社はわかっていてもできないことが多いんだろうなと。だからこそ、抜きん出る。イケてるスタートアップは、取り入れてるし、ワークしているように聞く。(メルカリとかラクスルとか)

「大企業には無理」という言い訳はできないと思う。Googleは大き過ぎる企業なのだから。

細かいルール云々というよりは、トップの姿勢そのものが重要で、全部それが根底にあるのが容易に想像できる。

そして、必ずしも、お金のかかることでもない。

以下、個人的ポイント抜粋。


・必要なのは、社員は基本的に善良なものだと言う信念。そして、社員を機械ではなくオーナーのように扱う勇気だけだ。機会は与えられた仕事をこなすが、オーナーは会社やチームの成功に必要なことなら何でもやる。

・成功する組織は、自分たちが何を生み出すかについてはもちろん、自分たちがどんな組織であり、どんな組織になりたいかについて共通の意識を持っている。

・全ての人が素晴らしい機会を持てるようにすること、また彼らが有意義な影響与え、社会の改善に貢献していると感じられるようにすること

・重要なのは、私たちがこのミッションを決して達成できないことだ

・たとえ数分間であれ、手を貸そうとしている相手に従業員を合わせる事は、彼らへの最大の動機付け要因なのだ

・自分が世界に変化を起こしていると知ることほど、モチベーションを高めるものはない

・他の社員が何に取り組んでいるかを誰でもわかるようにする

・週に1度の全社員ミーティングで、会社の誰からの、どんなテーマについての質問にも30分をかけて回答する

・質問が選ばれる方法にまで透明性が行き渡っているへ。慣習の関心を反映する度合いに従って質問に優先順位がつけられる

・時間をかけてでも、自分より優秀な人だけを雇え

・大切なのは会社に何をもたらすかであり、これまでどうやって自分自身を際立たせてきたかだ

・マネージャーに自チームのメンバーの採用を任せてはならない

・あなたが雇う最初の数人の社員は、その基準を満たすだろう。だが、彼らが採用する側に回ると、あなたと同じ基準で人を雇う事は無い

・適任という求職者が見つかるまでは、ポストを空席にしておいた

・大きな質問を小さく扱いやすい質問に分解することによって、より多くのより質の高い人材を紹介してもらえるようになる

・本当に優れた人々は仕事を探していない

・あらゆる社員をリクルーターに変えるべく、人材の紹介を依頼する。友人を贔屓するバイアスを抑制するため、客観的な立場の人に採用を決めてもらう必要がある

・採用活動を全社員の仕事の1部とする

・受験者を採用すべきかどうかは、4回の面接によって86%の信頼性で予測できることを発見した。その後の面接では1階につき1%しか予測精度は向上しなかった

・組織の改革において、唯一にして最善の方法は、より良い人材を採用すること

・ステータスシンボルを廃止する

・マネージャーの意見ではなく、データに基づいて意思決定する

・社員が不満を感じている領域を選び出し、その修正を任せてみよう。期限や予算といった制約があれば、その内容を伝えておく

・目標と主要な結果を定める。

・他の社員やチームが何をしているかを調べる方法があること、また会社が成し遂げようとしている大きな構図の中で自分がどんな位置にあるかを理解するよう促す

・大半の組織は最高の人材を過小評価し、正当な報酬も払わないでいる

・私たちが手を貸すのは、社員全員ではなく、必死でもがき苦しんでいる一握りの社員だ。それでもうまくいかなければ、別の役割を見つける手伝いをする。たいていは、これで平均位までは業績が上がる

・最高のマネージャーを要するチームは業績も良く、離職率も低かった。実際、マネージャーの質は社員が辞めるか残るかを予測する唯一にして最高の指標だった。社員は会社を辞めるのではなく、だめなマネージャーと働くのをやめるのだと言う格言を証明した

・マネージャーに関する匿名でのフィードバックを各チームに求める。この調査を思いやりのあるツールとし、報酬や罰ではなく、成長に焦点を合わせるべき。

・成績が下から40%のところにいる人を下から50%に引き上げてもメリットは小さいが、下から5%にいる人を下から50%に引き上げる効果は大きい

・トップレベルのスキルの持ち主は学習への取り組み方が私たちとは違う。雨のゴルフ練習場で何時間も同じショットを打つように、動作を細かく分割して何回も繰り返す

・社内で最も優秀な人教師にする

・平均するとキャリアの早い時期は貢献に対して報酬が少なすぎ、後半になると多すぎる。公平な報酬とは、報酬がその人の貢献とつり合っていると言う事

・優秀な旋盤工の賃金は平均的な旋盤工の数倍だが、優秀なソフトウェアプログラマーは平均的なプログラマーの10,000倍の価値がある

・最も優秀な社員1人を何人となら交換してもいいか。5人以上なら、最も優秀な社員の報酬が少なすぎるだろう。

・最も優秀な社員が平均的な社員の10倍の影響をもたらす場合、報酬を10倍にする必要はないが、少なくとも5倍にするべきだ

・経験や物を受け取った社員は、現金を受け取った社員より満足感が長く続いた。金の喜びはつかの間だが、記憶は永遠に残る。

・イノベーションは社会集団の(構造の隙間)で生まれやすい

・ある場所ではよく知られている当たり前のアイディアが、別の場所に持っていくと新しい価値を見出される

・ナッジと言う概念を、(選択肢を排除せず、経済的なインセンティブを大きく変えることもなく、人々の行動を予測可能な形で変える選択アーキテクチャの要素)と定義する。

・果物を目の高さに置く事はナッジであり、ジャンクフードを禁止する事はナッジではない

・特定の選択肢を選べと命令するのではなく、選択する行為に影響与える

・実際、多くのナッジは、不十分な選択によって健康や幸福が損なわれた現状を変えるためのもの

・チェックリストはとても効果的。人を見下すかのように簡潔な内容でも構わない。私たち人間は、最も基本的なことを忘れる時もある。

・最も優秀なプレイヤーを手本にチェックリストを作って真似をするだけでなく、彼らに社内の教師もやらせる

・採用のプロセスが適切なら、悪戦苦闘している大半の人は、本人が無能だからではなく、間違った役割を与えられているせい。

・自分たちが働きたいと思う場所を作ることから始める

・3分割ルールを導入し、独自の人事組織を構築。典型的な人事畑、戦略コンサルタント、分析力の高い人。

・得意な分野と強化の余地がある分野を特定し、チームを築くためにどのような人を採用するか。


読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 人事
感想投稿日 : 2022年1月23日
読了日 : 2022年1月23日
本棚登録日 : 2021年10月15日

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