下巻です。
(かなりネタバレしちゃいます)
同時進行で関連性のない3つの話が進み(刑事の話も合わせれば4つか)、それぞれに身元の知れない余所者が登場します。
一人は娘の婚約者として、一人はゲイの恋人として、一人はペンションの従業員として。
その余所者を、それぞれ彼と親しい人たちが指名手配中の殺人犯かと疑い、苦しんだり悩んだりするお話で、ミステリというよりは、人を信じることの難しさ、みたいなものに焦点に当てています。
それはそれでいいんですけど、ミステリに走らず重いテーマに挑戦するなら、もうちょっと文章力を磨いた方がいいかも・・・なんて思ってしまいました。
読みやすいとも言えるのかもしれませんが、テーマに対して筆が稚拙で軽い印象でアンバランスな印象を受けました。
それから、読み手としては、この3つの話は何かしらリンクしているだろうと凝った構成を期待したし、それ以上に誰が犯人か気にしながら読んでいるのですから、最後殺人の動機や背景位はきっちり描いて欲しかったです。(結局3つの話は何の関連性もなし)
著者の向いてる方向性と違うのは分かるけど、いろんな面で中途半端な印象が強かったな。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
ミステリ
- 感想投稿日 : 2014年7月1日
- 読了日 : 2014年7月1日
- 本棚登録日 : 2014年7月1日
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