悪夢の棲む家 (上) ゴースト・ハント (講談社X文庫―ホワイトハート)

著者 :
  • 講談社 (1994年3月1日発売)
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本棚登録 : 1642
感想 : 148
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ティーン向けだな・・と思いつつ引き込まれてしまうのは小野主上の巧さですね・・。

気になって、先へ先へと読み進んでいきました。

おぞましい場面などは見たかのようにリアルですね・・
質感まで伝わるのは流石です。

ここで面白いのは、心霊肯定派と対峙する否定派の広田。
彼の言ってることは、普段自分でも思っていることと被っていて、そりゃそうだよね、疑っちゃうよねと思うんですけど、読み進めるに従って広田の行動に嫌悪してしまうんです。
なのに終盤ではまた広田に親近感さえ湧いてきて・・
自分の気持ちがいかにいい加減か思い知らされます。笑

そして心霊現象の調査事務所所長であるナルが、一番心霊に対して懐疑的ではないのかと感じさせられたのも面白い。

後半から、怒涛のようにストーリーが進むところは「屍鬼」にも共通するところかなと思います。
ラストでの意外な展開にも共通点かな・・。

ティーン向けなために、登場人物の年齢が若いのが、私としては違和感がありましたが。

せめて所長はあと10歳は年をとっていてほしかったな・・と。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小野不由美作品
感想投稿日 : 2012年10月5日
読了日 : 2009年3月15日
本棚登録日 : 2012年10月5日

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