盗んだ車を乗り捨てて廃屋に潜伏する悪たれ3人組。そこはかつて爺さんが雑貨店のかたわら悩み相談をしていた店でした。シャッター口から投函された封書は、相談者からの手紙でした。内容に目を通すとデジャヴ感が湧いてきてこの展開覚えがある。家族が見てた映画にあったように思えて脳内で西田敏行の幽霊が微笑みかけました。
あっ、そうか小説より先に映画みたんだと納得したんですが、タイトルも知らぬうちに始まってるしホラー系なら見れないので、他事したり入浴したりでチラ見なので内容は謎だったんですけど。
とはいえガリレオシリーズは大好きで毎回観てたのですが東野圭吾さんって方が原作者ってことも知りませんでした。そこらのところは疎くて初めに映画ありきだったので小説の方は読んでないんですよね。それが、読書が趣味になってからは逆に映画見なくなっちゃってここんところが不器用なんですけど。
とゆうことで、東野圭吾さんの代表作の一つであるナミヤ雑貨店を読んでみました。
時系列も視点も変わって今どの時代にいるのか分からなくなる迷子感から次第に理解できるアハ感は山登りしてるとき不明瞭な登山道から主尾根の稜線にあがって周囲が見渡せるようになる感覚にも似てるようで引きこまれながら読まされてしまいました。人気作家の構成力は飽きさせませんね。ビートルズが来日したあたりの件はその時代生きてきた人じゃないと書けないくらいの臨場感があったので東野さんの生年月日みたらやっぱりって思いました。白紙の手紙の回答も粋でしたね。
悪たれ3人組には一晩の出来事だったけど、33年分ドット年とった気分になりました。読み終えたらまた日付替わってたし、なんだか一気に疲れてしまった。
- 感想投稿日 : 2023年12月14日
- 読了日 : 2023年12月14日
- 本棚登録日 : 2023年12月14日
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