夜のピクニック (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (2006年9月7日発売)
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本棚登録 : 48368
感想 : 3995
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本が途切れちゃって、読みたいリスト見てたら活字欠乏症が止まらない。図書館に行って補充したいけど手っとり早く次男の部屋を物色してみることに。国語の教師をしているわりに良書がなく、かび臭い万年床の脇にミステリーホラーばかり積んである。そのうち何かやらかすのではと心配で、早く彼女とか作ってまっとうな暮らしをしてほしいとボヤキながら発掘しましたww
恩田陸の『夜のピクニック』、へーこんなんも読んでるんだと少し安心。早速読んでみることにしましたw

80kmを24時間かけて歩くとゆう進学校の伝統行事。
うへぇー、80kmと言えば日本橋から小田原までの距離だ。今だと歩けるか不安なんですが、ダイエットから始めたウォーキングが次第にエスカレートしてしまい旧東海道500kmを踏破したことあるのですが、当時は1日50km(MAX)歩けたので東海道は10日移動と始めたのですが50km歩けたのは初回だけでしたorz
実際は下方修正していき延べ20日かかってしまいました。

さてこのお話はたった1日の出来事が447ページの膨大な紙面に収まっている。
融(とおる)が捻挫した一瞬のアクシデントにも4ページ割いているから読者はアドレナリン放出して文字を追ってしまう。
気力体力の限界を迎えて歩いている時、脳に酸素はあまり行かない状態になると思いますが・・
余談ですが、赤岳から県界尾根の下降中にTJARの人に偶然お会いしたことがありました。あの日本一過酷な山岳レースの完走者だったので興奮してツーショット撮ってもらったりしながら、「幻覚とか幻聴はあるんですか?」と尋ねた時、「当然ありますけど」って答えと逆に「ないんですか?」って返されてしまい次元の違いとまだまだ越えなければいけない壁があることに圧倒された経験がありました。
さておき、流石は偏差値高そうな高校生。意識が朦朧とするどころか互いを尊重し思いやることのできる余裕もあるし機転の効いた判断もできてるっw

『並んで一緒に歩く。ただそれだけのことがこんなにも難しく凄いことだなんて。』
この1日の出来事が一生忘れられない思い出になるばかりかここから未来へスタートしていくんだっw
読後の清涼感、なんか青春してる。

気になってたことは、貴子の誕生日は融の前か後どっちだろうなって大人の事情でしたっw

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2023年4月24日
読了日 : 2023年4月24日
本棚登録日 : 2023年4月6日

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