夜のピクニック (新潮文庫)

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  • 3.81評価
  • 2449レビュー
著者 : 恩田陸 
  • ¥ 724 /
  • 新潮社 /
  • 2006年09月07日発売 /
  • 455ページ /
  • Amazon.co.jp ・本 /
  • ISBN・EAN:9784101234175
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夜のピクニック (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 貴子に惹かれました。貴子はけっして社交的ではないはずなのに、すてきな人を引き寄せる。また、貴子と西脇融にはそれぞれみわりん、戸田忍という親友が存在する。高校生というのはその時々でつるんでいる人が変わったりしていた記憶があるが、彼らを眺めていると、ずっと先の姿が想像できるほど、しっかりとした人間関係を気づいていることがわかった。また、ぐちゃぐちゃと自分の周りと自分を比べ、小さな背くらべをしている人とは違い、一歩大人で凛としている。この歩行祭というイベントが彼らを毎年大人に近づけている、ということが読み取れるし、自分も高校生のときに経験しておきたかった。恩田さんの作品は沢山読んできたけれど、これほどピュアな青春小説は初めて。夏の間に読みきれて良かった。

  • 歩行祭を終えるまでにと決めた、少女の賭け。その賭けを実行する瞬間、この小説は、それまでの高校生の作文に毛の生えたような質感から一転し、胸を涼やかな風が吹き抜けるような、ノスタルジックな爽快感をもつ。誰しもが経験し通過する時代、儀礼。これを一つの行事を通して描かれた物語の設定は、淡く…。青春小説というジャンルがよく理解できていなかったが、この切ないドキドキ感こそ期待していたものであり、それに応えてくれる小説だった。

  • 雑音に思えるものも、
    今大切にしないと
    後から巻き戻して聞いても後悔が残るだけだと、
    今を未来のために使うのはもちろんのこと、
    今を今のために使わなければいけないなと、
    青春時代を目前のことのように思い出し、
    やっておけばよかったこと、
    やっておいたらどうなっていたかと、
    いろんな思いを駆り立てられた作品。
    西脇の姿、
    不器用さが高校時代の自分のことのよう。

  • 学校行事・なんて聞くとまったく好きではないのだけれど…「歩行祭」なる、この物語内のイベントはなかなか良い。

    ひたすら歩く事

    歩いて歩き通す事自体が目的に歩くと言う事は
    人間位しかしないんじゃないかしらん。と思う。
    歩いている時に心に浮かぶ事も、また疲れ果てて来てもう何も考えられない程になった時に思う事。
    そう言う経験が有るのは、芯になると思う。人として…というか。

    なんだか一緒に歩いている様な、疲労感迄がなんとなく伝わって来る文章に、引き込まれます。

  • 私は遠足が嫌いです。
    小学生の頃、出発からはしゃぎまくって後半バテバテで喉カラカラ状態で行軍させられて脱水症状になりかけたから。

    自業自得なうえ10キロぐらいでしたが。

    本作は高校生活最後のイベント"走行祭(全校生徒が24時間かけて80kmを歩く)"の1日を描いた青春物語。

    80キロは半端ないですね。

    登場人物たちが色々な思いを馳せ足を踏み出していくわけです。

    学園カーストみたいな成分はすくなめ、恋愛成分もすくなめ。
    けどしっかり青春小説です。

    自分も高校生の時は子供だったけど、当時は当時で悩みや葛藤があったんだろうなーと感慨深くなりました。

    読みやすいくて読後感も良し。
    オススメです★4

    舞台が進学校ということで登場人物達の明晰さが面白かった。やっぱランクによって違うのかなと想像させられた。

  • 高校生活最後の「歩行祭~24時間で80キロ走破」。そのイベントで起こる出来事と参加者の思い。本屋大賞受賞の青春小説。淡々と進む物語に、あの頃の憧憬を重ね、懐かしい気持ちになれます。やや物足りなく、もっ... 続きを読む

  • 高校生活最後のイベント"走行祭(全校生徒が24時間かけて80kmを歩く)"の1日を描いた青春物語。一生する事はないだろうという苦しいイベントは、終るまでは憂うつで、終わってみたらあっという間。テニス部の夏合宿を思い出した。不安やイライラもあれば、友人がいてくれてよかったという感謝や安心感。楽しいだけでは振り返れない青春の感情が詰まってる。高校時代に読んでいたら、違う感想になる気がする。

  • 80kmもの距離を夜通し歩くというイベントを巡る話。

    青春そのものといった感じですが、決して恋愛ものではありません。しかも作者自身の高校で行われたイベントが元になっているので、リアリティがあります。

  • ハードカバーで読みました。
    一晩かけて80Kmを歩くという行事の中で繰り広げられる、高校生のさわやかな青春物語、というのでしょうか。
    小説でずいぶん読み込みましたが、その後の映画もとても好きです。

  • 80kmを丸一日かけてひたすら歩く「歩行祭」のお話。高校生の男女がみんな純粋でキラキラしてて眩しい。
    後味の悪いミステリーばかり読んでるので爽やかな清涼剤のように感じました(笑)

  • ★★★★☆ 涼しい秋風が柔らかく頬を撫で、ちょっぴり息を吹き返す。沈みゆく太陽が空に浮かぶ鱗雲を桃色に染める。アスファルトを飛び跳ねる陽炎をぼんやりと眺めながら、一歩ずつ少しずつ前へ進む。灼けた芝生の匂い、道端に咲く可憐な草花、鼻腔に忍び寄る潮の香りで海が近いんだと前を向く。異母兄弟のわだかまり、ラブレターの行方、他校の女子を堕胎させた父親探し、打算的な恋心も絡み、思春期特有の苦悩や葛藤が歩行祭で青春の1ページとなる。全身痛みでボロボロになりながら、本音ダダ漏れで友情を深め合う10代の爽やかさが汗臭くてイイ。

  • 2時間半くらいで読了。 昔ハードカバーで持っていたのだけど読まないまま処分してしまったので、文庫版を再購入。  全校生徒が丸一日をかけておよそ80kmの行程を歩く「歩行祭」。3年生の貴子は最後の歩行祭に1つの賭けをしました。それはクラスメイトの西脇融に話しかけること。何故話しかけるのが賭けなのか、その理由は本編で明らかにされていきます。  この「歩行祭」という行事は1年生から3年生すべての生徒... 続きを読む

  • 何も起こらない。ただ夜中にあるくだけ。なのにどうしてこんなにはまってしまうのか。
    主人公たちの気持ちがとても共感できて、静かで心地よい作品になっている。それこそ夜にゆっくりと読みたい一冊。これからも何度も読み返すだろう。

  • 読み進めるごとに自分のもやもやも晴れる。傑作。

  • とても、ワクワクした。

    少し、冒険物の要素もあると思う。

    高校生の時に読んだが、すごく心に残った。

  • 2005年本屋大賞1位

    「歩行祭」と呼ばれる夜通し歩く高校の行事が舞台。

    歩きながら自分を見つめ「喜怒哀楽」「自己嫌悪」「保身」といった勝手な思い込みや、友達との本音の会話がありと、読んでいると青春時代の感覚が甦ってくる。

    本の帯には『本屋も泣いた!』とうたい文句が書いてあったが、若い人はこれ読んで泣ける話なのかな?
    おっさんになると忘れていた感覚が戻ってくる感じで、残念ながら全然泣くところがないが、非常に面白い!

  • 本館1階日本の小説コーナー
    請求番号:913.6||On
    資料ID:205004798
    (いなか)

  • 学生時代の行事って忘れないよね。
    特に持久走とか、山登りとか、辛いけど
    終わった後の達成感。
    一人じゃない、みんなでやり遂げたことって大きいね。
    夜のピクニックに懸けた小さな願い。
    青春だね。

  • ただただ歩く。
    疲労困憊した身体を、少しでも軽くしたい。。。
    自然と重たい鎧で隠された心や頭ん中から、
    よぶんなものが削ぎ落とされていく。
    強がりや卑屈や、怯え憎しみ。。。
    岩のように凝り固まった感情は、汗とともに流れおちる。
    残るのは、生身の感情だけ。
    長くて終わりが見えないこの夜も、この先振り返れば一瞬の出来事。
    今というこの一瞬は、二度と戻ってこないことを思い知らされる。
    青春は、綺麗な思い出だけでそうそう終われるものではない。
    汗まみれで、しんどくて、倒れそうになりながら、もがき歩いていく。
    立ち止まり、悩み、間違いだらけの道は、ぐちゃぐちゃだ。
    ならいっそ、ぐちゃぐちゃにまみれて歩くのも楽しくはないか。
    急いで立派な大人になるのはもったいない。

  • ひたすら歩く。
    歩いてその中に色々なものが詰まってる。
    ただ歩くだけって少し楽しそうだなと思ってしまった。青春だなぁ。
    最後はホッとしたけど未来が気になるな~。

  • すべての雑音が今の自分を築いている

  • 久々に大好きな本に出会った!!


    「みんなで、夜歩く。たったそれだけのことなのにね。
    どうして、それだけのことが、こんなに特別なんだろうね。」

  • 夜通しで歩き通す「歩行祭」というイベント。各登場人物がいろんなことを抱えながら、不安や興奮の中吐き出していく。大きな事件が起きるわけでもなく、ここまで引き込まれるのはとてもすごいと思った。読み終わった後浸りました

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決して1番前に立てないタイプながらも周りを盛り上げようとする姿勢に、多くの人はたぶんこの本を読んで共感できると思います。
アイドルの企画本としてではなく、普通の女の子がアイドルグループに入ってしまいそして過ちを犯してもなお腐らず折れずにがんばりその足跡を自身振り返った記録の本として、いま自分の立ち位置に悩んでる人に手にとって欲しい。そう思います。