狐火の家 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA (2011年9月23日発売)
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本棚登録 : 3700
感想 : 297
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「硝子のハンマー」が面白かったので、続編にあたる本作も続けざまに読み終えました。

本作も前作同様に防犯探偵・榎本と弁護士の青砥のコンビが密室トリックに挑みます。

前作との違いは本作が4つのストーリーからなる短編物ということ。

「硝子のハンマー」という長編の後だからこそ、1話の短さが寂しさを感じる部分はあったが、短編にも関わらず、仮説を立てながら密室の謎を解明していく様はしっかりとしたリアリティを感じることが出来ました。

2冊で計5つの密室の謎が解き明かされましたが、その全てが非常にリアルに感じられるのが、このシリーズの楽しさでもあり、恐ろしさでもあります。

もしかしたら、同じことが出来るのかも...

なんて視点も楽しみ方の一つかもしれません。

ただし、なんと言っても著者の取材力の高さと主人公である榎本と青砥のキャラ設定が読者を虜にしている事は間違いのない事実。

前作が長編だったが故に短編である寂しさを感じ、辛い評価となりましたが、楽しめた一冊でした。

説明
内容紹介
『硝子のハンマー』の興奮再び! 防犯探偵・榎本が4つの密室に挑む!

長野県の旧家で、中学3年の長女が殺害されるという事件が発生。突き飛ばされて柱に頭をぶつけ、脳内出血を起こしたのが死因と思われた。現場は、築100年は経つ古い日本家屋。玄関は内側から鍵がかけられ、完全な密室状態。第一発見者の父が容疑者となるが……(「狐火の家」)。表題作ほか計4編を収録。防犯コンサルタント(本職は泥棒?)榎本と、美人弁護士・純子のコンビが究極の密室トリックに挑む、防犯探偵シリーズ、第2弾!月9ドラマ『鍵のかかった部屋』原作!
内容(「BOOK」データベースより)
長野県の旧家で、中学3年の長女が殺害されるという事件が発生。突き飛ばされて柱に頭をぶつけ、脳内出血を起こしたのが死因と思われた。現場は、築100年は経つ古い日本家屋。玄関は内側から鍵がかけられ、完全な密室状態。第一発見者の父が容疑者となるが…(「狐火の家」)。表題作ほか計4編を収録。防犯コンサルタント(本職は泥棒?)榎本と、美人弁護士・純子のコンビが究極の密室トリックに挑む、防犯探偵シリーズ、第2弾。
著者について
●貴志 祐介:1959年大阪生まれ。京都大学経済学部卒。96年『十三番目の人格-ISORA-』でデビュー。翌年『黒い家』で日本ホラー小説大賞を受賞、ベストセラーとなる。05年『硝子のハンマー』で日本推理作家協会賞、08年『新世界より』で日本SF大賞、10年『悪の教典』で山田風太郎賞を受賞。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
貴志/祐介
1959年大阪府生まれ。京都大学経済学部卒。生命保険会社に勤務後、作家に。96年「ISOLA」が日本ホラー小説大賞長編賞佳作となり、『十三番目の人格ISOLA』と改題して角川ホラー文庫より刊行される。翌年、『黒い家』で第4回日本ホラー小説大賞を受賞、同書は100万部を超えるベストセラーとなる。2005年、『硝子のハンマー』で日本推理作家協会賞、08年『新世界より』で日本SF大賞、10年『悪の教典』で山田風太郎賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 貴志祐介
感想投稿日 : 2020年12月17日
読了日 : 2020年12月17日
本棚登録日 : 2019年8月13日

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