本を守ろうとする猫の話

著者 :
  • 小学館 (2017年1月31日発売)
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本棚登録 : 3553
感想 : 386
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なぜあなたは本を読むのですか?
...
惰性というか、ノルマというか、他にすることがないというか...
そんなネガティブな理由が|ω・` )チラットでも頭をよぎったアナタ。
アナタですよ、ア・ナ・タ(*・・)σ

すぐに本書を手にすることをオススメします!

( 'ω')エッ…
お前も手にとったんでしょ!って?
えぇ、そうですよ。

読み終えたからオススメするんです。

<あらすじ>
高校生の夏木林太郎が祖父の古書店で人間の言葉を話すトラネコに出会い、本の世界の危機を救うために4つの迷宮に挑む物語です。

本の世界の危機とは何かというと、それぞれの迷宮に住む人物が本に対して偏った考え方を持っていることです。例えば、第一の迷宮では、本をたくさん読んだ者が偉いと考える人物がいます。第二の迷宮では、本を速く読むことを追求した人物がいます。第三と第四の迷宮では、それぞれ別の問題が待ち受けています。

林太郎はトラネコと共に、これらの人物と対話しながら、本に対する自分の考え方や感じ方を見つめ直していきます。そして、本当に本を愛するということは何なのか、本を読むということはどういうことなのか、改めて考えさせられる物語になっています。

この本は「私は本が好きだ」という方におすすめです。読んでいて「本」というものに対して深く感じることができます。また、「猫」と「本」という組み合わせも魅力的です。トラネコは林太郎に色々な助言やヒントを与えてくれますが、時には厳しくもあります。

『神様のカルテ』シリーズ外、初の長編!

「お前は、ただの物知りになりたいのか?」
夏木林太郎は、一介の高校生である。夏木書店を営む祖父と二人暮らしをしてきた。生活が一変したのは、祖父が突然亡くなってからだ。面識のなかった伯母に引き取られることになり本の整理をしていた林太郎は、書棚の奥で人間の言葉を話すトラネコと出会う。トラネコは、本を守るため林太郎の力を借りたいのだという。
痛烈痛快! センス・オブ・ワンダーに満ちた夏川版『銀河鉄道の夜』!

【編集担当からのおすすめ情報】
300万部超のベストセラー『神様のカルテ』著者、
初のファンタジー長編!

メディア掲載レビューほか

本を守ろうとする猫の話

デビュー作『神様のカルテ』がヒットし、シリーズ化された著者の長編ファンタジー。

主人公の高校生夏木林太郎は「夏木書店」を営む祖父と二人暮らし。その祖父が突然亡くなり、店をたたもうとしていた時、店の奥で人間の言葉を話すトラネコと出会う。トラネコは、本を愛することができない“敵"から、本を助け出すため、林太郎に協力を求める……。

世の中を勝ち抜くために“正論"のように聞こえる理屈を語る“敵"は手ごわい。読者は何が真実なのかわからなくなる。その“敵"に、本のすばらしさを伝える林太郎の姿は、物語が進むほどに凛としていく。成長していく林太郎とともに、読者は「何故、何のために、本を読むのか」を熟考し続けるだろう。読後、「夏木書店」に立ち寄りたくなるに違いない。

評者:相原透

(週刊朝日 掲載)

内容(「BOOK」データベースより)

高校生の夏木林太郎は、祖父を突然亡くした。祖父が営んでいた古書店『夏木書店』をたたみ、叔母に引き取られることになった林太郎の前に、人間の言葉を話すトラネコが現れる。21世紀版『銀河鉄道の夜』!

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

夏川/草介
1978年大阪府生まれ。信州大学医学部卒。長野県の病院にて地域医療に従事。2009年『神様のカルテ』で第十回小学館文庫小説賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2023年10月22日
読了日 : 2023年10月22日
本棚登録日 : 2023年10月22日

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