純文学というのは正直体質に合わないのですが、たまに妙に心地よく読めてしまう人がいます。最近発見したのですが絲山秋子さんはその一人です。そもそも芥川賞取っているので発見もへったくれもないのですが、僕的には発見。
本作は、一人の男と18年身体的接触が無いまま執着ともいえる関係を続ける女と、プライドを保つために、自分に執着する女を縛り付けておくために、細い希望をちらちらと見せる作家志望の男。
表題作は女が出会いから10数年執着し続ける姿を描き、2話目は男と女がどう思いながら18年を過ごしていたかの対比です。こういうの結構イライラする性格なのですが、すっと水を飲むかのように受け入れられました。なんでだかは難しいので分かりません。性的な接触が無くてもつながっていられるという所が受け入れられたのかも。
3作目のアーリオオーリオが一番好きでした。世間的にはうだつが上がらない叔父と、叔父を慕う姪との手紙のやり取りが可愛い話です。姪のほんのりとした恋心を感じてしまうのは僕だけでしょうか?
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2019年10月8日
- 読了日 : 2019年10月7日
- 本棚登録日 : 2019年10月7日
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