家族という病 (幻冬舎新書)

著者 :
  • 幻冬舎 (2015年3月25日発売)
2.55
  • (23)
  • (81)
  • (220)
  • (186)
  • (112)
本棚登録 : 2170
感想 : 293
2

とにかく主張主張主張。これだけ強い言葉で言い募られると言い返せず離れていくしかないであろうと感じました。
家族という幻想を打ち砕いて欲しくて読んだ本でしたが、哲学的要素は皆無でひたすらご自身の家族への感情を披歴するという本です。
共感をして欲しい人ではないと思うので、何を言われてもなんら痛痒は感じないと思いますが、もし彼女の家族であったら相当悲しい気持ちで死んでいく事になりそうだなと思いました。
自分自身で関わる人や信頼出来る人を選んで、その人と家族のようになった方が良いという考えは頷けます。自分もそう思った事も有ります。でもそれって婚姻で信頼出来る人と新たな家族を作る事と何が違うのかな?とも思いました。
自分が産まれた家族は「出生家族」、自分が婚姻で作った家族は「結婚家族」と言います。彼女は父母の生き方を否定しますが、父母は父母で「結婚家族」を作り彼女はそれを「出生家族」として生きてきました。自分が作った人間関係は「選んだもの」として言い募る彼女の言葉は非常に幼稚に感じられます。彼女は彼女で「結婚家族」を独自に作ったわけですから、親の作った「結婚家庭」も認めるべきであったろうと思います。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2019年7月2日
読了日 : 2019年7月2日
本棚登録日 : 2019年7月2日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする