幕府が倒れた時にたまたま上野寛永寺山主で、
皇族でありながら江戸に愛着をもっていた輪王寺宮の話。
彰義隊はあっという間に敗れ、反・新政府だった宮は逃亡。
各地を転々、東北にたどりつき、奥羽列藩同盟に担ぎあげられたものの、
仙台藩や米沢藩が続々白旗を上げ、宮も新政府に降伏。
エピローグとして、宮は明治国家に組み込まれ、ドイツに留学。
最終的には陸軍師団長として、日清戦争後の台湾進軍のさなかにマラリアに倒れる。
宮は最後まで、一時でも朝敵だったことに負い目を感じていた。
史実を的確に追っていたけど、
高野長英や関鉄之助ほど、主人公の能久親王その人自体に迫りきれていない分、淡泊だった。
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- 感想投稿日 : 2011年9月26日
- 読了日 : 2011年7月7日
- 本棚登録日 : 2011年9月26日
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