科学が2100年にどこまでになっていて、宇宙開発とかコンタクトレンズ型ディスプレイとか具体例を用いて説明してる。そういう事はあまり興味がなかったし、その時に驚きたいと思ったので最初の方の章は割愛した。だから富の未来の章にある、その科学の進歩によってどう資本主義が変わるのかっていうところが一番興味深く読むことができた。アメリカがよく映画とかでやっているようにロボットに人間の仕事が奪われて格差がさらに拡大して暗い未来が待ってますよーっていうようなことが書いてある(そこまで露骨ではないが)商品資本主義だったり、工業だったりといったものが終わる。そしてそういう社会で仕事をこれからもしていくためには、機械が出来ないこと、いわゆる知能資本分野の仕事をしていくしか無い。創造性、芸術的才能、変革、リーダーシップ、分析力などのことを指して知能資本というみたい。でもやっぱりおかしい。今まで人間がやっていた部分を機械化したんだからその分人間は裕福にならないとおかしいだろ。社会生活と資本家や権力者だけが裕福になって肝心のその社会生活を享受すべき人々のほうが世界中で職にあぶれている。資本主義が根本的に非効率的に働いてるとしか言い用がない。100億人の人間が全員創造性、芸術的才能、変革、リーダーシップ、分析力を駆使して仕事をする社会なんてのは考えにくい。そもそもの時点でいろいろと間違ってるとしか言い用がない。答えのある問題にだけ取り組んでいればよい科学者はなかなか気楽な職業だな。
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- 感想投稿日 : 2013年2月9日
- 本棚登録日 : 2013年2月7日
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