走れ病院 (実業之日本社文庫)

著者 :
  • 実業之日本社 (2014年10月3日発売)
3.18
  • (0)
  • (13)
  • (15)
  • (5)
  • (1)
本棚登録 : 125
感想 : 9
4

病院小説。
急性期病院の経営面と医者を取り巻く問題に着目している本作。病院に勤務している身なのでつい手がのびていまいました。フィクションながらも現実感のあるような、ないような。
主人公の翔さんは院長先生の実子でありながらも医療とは別社会で生きてきて、勤めていた会社の倒産と父親の訃報のダブルパンチ、そして同時に3か月間という期間限定の「理事長」職につきました。

優秀な人材は企業にとっての何よりもの宝。
理想と情熱で必ずしも彼らをとりまく世界を変えることはできないかもしれないが、それでも、それらがないと、この世知辛い世界に立ち向かえないのも事実だ。少年漫画のようにはうまくいかないのが現実だ。わかりたくない大人の事情もだんだんわかってきてしまい、自分も年齢を重ねてしまったものだ……、とそんなことを思ってしまった一冊。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2014年11月22日
読了日 : -
本棚登録日 : 2014年11月22日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする