コンテンツの思想: マンガ・アニメ・ライトノベル

  • 青土社 (2007年3月1日発売)
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本棚登録 : 283
感想 : 18
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サブカル評論の第一人者であり、哲学者でもある東浩紀氏が、日本のアニメ・マンガ・ライトノベルについて、識者と対談形式で論ずる本。対談相手として登場する識者は、伊藤剛(漫画評論家)、神山健司(アニメ監督)、桜坂洋(小説家)、新海誠(映像作家)、新城カズマ(小説家)、夏目房之介(漫画評論家)、西島大介(漫画家)の7人。クリエイターや評論家による本気の議論のため、内容は難解であり、アニメやマンガやラノベをただ「消費」しているだけの人(私も含め)では、深く理解することはきわめて難しいと思う。分析哲学におけるコミュニケーションの不可能性の分析と、「キャラ」を媒介した新しいコミュニケーションスタイルの可能性についての議論では、ただのサブカル論にとどまらず、日本特有の「キャラ」文化を、人類史における記号表現の進化と位置づけようとしており興味深い(私の理解が正しければ)。
「攻殻機動隊SAC」「ほしのこえ」「All You Need Is Kill」といった作品に興味のある人は、クリエイター自身が作品に込めたメッセージを語っているので、必読である。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: サブカル
感想投稿日 : 2014年8月31日
読了日 : 2014年8月27日
本棚登録日 : 2014年8月30日

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