森田の狂気に満ちた犯行の数々は胸糞悪くなる。特に女性視点で見ると気持ちが悪い。彼は少しでも邪魔になる人間は顔色も変えず殺していく。ラスト岡田に対し「借りてたゲームを返さなきゃ」と屈託なく話す場面がある。森田は自分を裏切った岡田を憎んでいるワケではなく、仲が良かった頃のことをより鮮明に覚えていたのだ。彼がトラウマでここまで狂ってしまった過程を考えると複雑で悲しい気持ちにさせられる。ムロツヨシ演じる安藤も傍から見ると非常に気持ち悪い男だが、最後まで映画を観終えると見方が少し変わってくる。ちょっと困った人だけど悪い人じゃないんだなと。逆に他人に嫌われないよう憎まれないようひっそり生きてきた岡田は小さな人間に思えてくるから不思議だ。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
映画
- 感想投稿日 : 2017年3月2日
- 読了日 : 2017年3月2日
- 本棚登録日 : 2017年3月2日
みんなの感想をみる