感想を書くのが難しい。この読後のぐったりとした疲れは、死による終焉と言う眈美主義の極みから取り残された、生き続けるしかない平凡な人間の倦怠感だろうか?類子の回想という形を取ることで、阿佐緒や正巳の人物像の歪みが緩和され、それが本来の姿の様に描かれているが、読み終わって考えると、全てが類子の妄想によって美化された姿に過ぎなかったのでは無いかとも思える。妄執であるからこそこんなにも身を切られるような凄絶な想いを持ち続けられるのでは?自分の中で消化するのに時間がかかりそうな作品でした。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2014年10月1日
- 読了日 : 2012年4月9日
- 本棚登録日 : 2014年10月1日
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