2021.03.01読了 (※図書館で借りる)
椎名さんがこれまでの旅などで撮りためた写真をならべ、それに合う物語や小説を作ってゆく、という変わった作品。
椎名作品を読んだことをある方ならおなじみの、「アーム」「諒ちゃん」とか、「壱」「音彦」などの登場人物が出てくる。
実際、これを読んでいるとどこまでが椎名さんの体験談で、どこからフィクションか分からないが、これほど具体的な描写をしているので、いずれも椎名さんの体験がもとになっているようである。
個人的には、カヌーで川下りをしている最中に高熱をだし、キャンプをして焚火であたたまり何とか難を逃れた「砂州の上の夜」などは緊迫感があって面白かった。
また、表題作である「国境越え」は、壱・音彦と現地のガイドらとの旅の記録(今回はアルゼンチン付近)で、「そらをみてますないています」の外伝のような位置づけに見えた。
なぜかサービスシーンも多い。たまに写真と文章が合っていないな、と思えたのと、6本の短編どれも毛色が違うので、好きな作品とそうでない作品が分かれるかもしれない。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
Novel,fiction
- 感想投稿日 : 2021年3月2日
- 読了日 : 2021年3月2日
- 本棚登録日 : 2021年3月2日
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