面白いビジネス本。著者の経営コンサルタントでの経験を一般化した小説の形態で、起業からビジネスが成長する過程に起こるいろいろな現象を描く。
本書の主旨はずばり、事業で成功する過程で、経営者は自分の家庭の危機を迎え、どちらが欠けても幸せにならないので、仕事と家庭のバランスをうまくとろうということ。
一応経営理論にのっとって、主人公のタクがベンチャー企業を辞めて起業し、その商売がどう発展していくかというのが、企業サイクルに沿って描かれている。30代前半のタクはまだ子どもも小さく、多忙で家庭を顧みられないうちに、妻の心が離れていく。仕事のほうも、仲間で楽しくやっていたものの規模が大きくなるにつれ、不満を持つ社員が出始める。家庭がうまくいかないタクは不倫に走り…。
正解を示してくれるメンター的な存在が出てきて、見守りつつも要所要所でアドバイスをくれる。苦労をするとはいえ、まぁちょっとうまくいきすぎなストーリーではある。
言っていることはもっともなのだが、ちょっと先が見えてしまい、読みものとしてはあまり面白くなかった。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2020年6月18日
- 読了日 : 2020年6月18日
- 本棚登録日 : 2020年6月18日
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