内戦が続くシリアからの、ルポルタージュ。著者はアメリカ人女性のジャーナリスト。
欧州に住んでいるので、アメリカやヨーロッパによるシリア攻撃の報道がメインである。ところが、戦いや破壊のそもそもの始まりは、宗教の宗派の違いからのようだ。遠い日本では、現地で何が起こってどうして人が殺しあっているのか、ピンとこない人もいるだろう。本書を読むと、戦っている人たちも、もはや誰を相手にどうして戦闘をしているのかわからなくなっている人もいるようだ。政府軍か反政府かに無理やり分けられ、戦闘を続けている。凄惨な拷問や婦女暴行も頻発しているという。
最後の章はアレッポの状況を伝え、なかなか良かった。
個人的には、こういう戦争ジャーナリストは必要だとは思うが、西側の人がわざわざ戦闘地帯に入って行くのは、悲惨さを覗き見したいだけなのではないのか、とモヤモヤしなくはない。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2017年9月12日
- 読了日 : 2017年9月12日
- 本棚登録日 : 2017年9月12日
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