不世出の登山家、単独行の加藤文太郎を主人公とした伝記的小説。
風評だけを聞くと、加藤文太郎はストイックな単独行の鬼のように思えるが、この小説で書かれている文太郎は、人並みに人肌を求め、しかして生来の不器用さから孤独を運命づけられていくように状況から単独行の代名詞へと祭り上げられ、文太郎自身も孤独に安らぎを持つようにすらなっていく。
ストイックな山男とは真逆の、繊細でいじましい健脚の男の物語が描かれているように思う。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2019年10月27日
- 読了日 : 2019年10月27日
- 本棚登録日 : 2019年10月27日
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