1945年、終戦の年。原爆投下の練習のため、模擬原爆・通称パンプキン爆弾が日本各地に49発も落とされていた事実を知っていますか?本当にあったことを、小説で読む・知る。
『若おかみは小学生!』を「子どもの本を読む会」で読む機会があり、令丈ヒロ子さんの本でこの本がオススメだと聞いて手に取った。いろいろなことが学べてよかった。また、主人公二人もよかった。
パンプキン爆弾:
1945年8月9日、長崎に投下された原子爆弾とほぼ同じ形状をしている爆弾。ただし核物質をつんでいないため、投下しても核爆発は起きない。爆弾の軌道や特性を調べたり、パイロットの爆弾投下の練習として、日本全国に落とされた「模擬原爆」である。その丸い形状から、「パンプキン爆弾」と呼ばれている。7月20日から8月14日にかけて、49発が投下された。p.22
パンプキン爆弾の被弾地の地図はp.50~p.53
広島、長崎の原爆の後に投下された爆弾もある。
・せっかく作ったパンプキン爆弾が、ふつうの爆弾としても使えるかのテスト
・日本が降伏しなければ、3発目の原爆を落とすつもりだったという可能性もある。
・66発爆弾はあまっていたが、海に投機された。機密保持のため。
たくみ少年の、研究への姿勢もかかれていてよい。
ひろか「なんで模擬原爆のことをあんなに詳しく調べて文にまでしているのに、それを自由研究にせえへんの?もったいないやん」
たくみ「ぼくは自分が本当のことはなんなのか知りたいだけで、人にそれを伝えたいとか思わないからな。考察文を読んでもらうのはおじいちゃんだけで十分」
自由研究ノートのつけかた:
話を聞いてすごくおどろいたところには赤をつけたり、もっと調べたいと思ったところにシールやコピーを貼る。
・被爆と被曝のちがいについて。
・物事を知る前と知った後では世界の見え方が変わること。
・原爆を落とされた日本は被害者なのか。
など、いろいろと考えさせられた。
- 感想投稿日 : 2023年8月27日
- 読了日 : 2023年11月28日
- 本棚登録日 : 2023年8月27日
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