「風の子なのに、さむがりのフーは、くまストーブ店で、とびきり上等のガラスのストーブを手にいれました。森のなかで、ゆらゆらゆれる火を見ていると、ちっちゃなひめねずみがやってきました。風の子フーとひめねずみのすてきなすてきな物語。」
降矢ななさんの絵だもの。魅力的。風の子の服、くまの毛並、ストーブの赤々とかがやくあたたかさ。ストーブでスープを作って食べる風の子とねずみの姿。女の子オーロラ。ページをめくるたび、「わぁ、いいなぁ」思ってしばらく絵を眺めていたくなる。
ハッピーエンドでもバッドエンドでもない。そっと心に残る。余韻を残す終わり方。成長して家を出て広い世界にでた子どもと、寂しく感じながらも見送った母 を、思い浮かべた。ねずみを置いていく風の少年、何年もかえってこない少年、ひどいなぁ~ねずみがかわいそうだなぁ~と思ったけれども。親子はこんな感じだね。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
絵本(冬)
- 感想投稿日 : 2023年3月23日
- 読了日 : 2024年1月12日
- 本棚登録日 : 2023年3月23日
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