ヒトはなぜ太るのか?

  • メディカルトリビューン (2013年4月24日発売)
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肥満は過食と運動不足の結果ではない。
インスリン濃度が高い時、脂肪を蓄積する。低い時、脂肪が燃料になる。

入るカロリー出るカロリーの計算だけでは、長年体重が変わらないことの説明ができない。精密には計算出来ない。

遺伝子は、どの程度カロリーを摂取するか、ではなく、摂取したカロリーで何をするか(脂肪を貯めるか活動するか)を決めている。

過食で太ったのではなく、太りつつあるから過食する。
活動的であるのは、そのようにプログラムされた遺伝子のせいである。

肥満における脂肪細胞は悪性腫瘍に似たもの。拡大せざるを得ないため、運動や筋肉に向かわず、脂肪が多くなる。

インスリン抵抗性によって、ガソリンメーターがFに近くなる。インスリン感受性が高ければ細胞は糖を取り込み活動できる。

炭水化物によって太る。
果物は果糖が含まれているので厄介な存在。長期的には影響がある。

インスリン抵抗性を高めないこと。血糖値とインスリン濃度を低く保つこと。
インスリンは空腹感を増す作用がある。
インスリンが多いと、更に空腹感が増し、食欲が出る。
運動だけでは食欲が出て痩せない。

インスリンはタンパク質を筋肉にしまっておく作用がある。インスリン濃度が高ければ、脂肪を燃料として利用できない。早く空腹を感じる。過食に成る。

太らせる食物が太りやすい食物を欲しがるように仕向ける=喫煙と同じ=肥満になるほど渇望は大きくなる。

食事の中の炭水化物を取り除けばインスリン抵抗性が高くならない。

バンディングの「肥満に関する書簡」

ケトーシスの状態にする=ケトアシドーシスではない。=炭水化物を一日60g以下に制限した食事にした場合=ヒトの代謝の正常な状態。

運動は空腹にし、運動していない時のエネルギー消費を減らす可能性がある。
空腹は、エネルギー消費を抑える。空腹時は炭水化物を除き、お腹いっぱい食べる。

インスリンは、腎臓にナトリウムの再吸収をさせる。その結果水分が保持され、血圧が上がる。
インスリン値が下がると、腎臓は貯留していたナトリウムを水と一緒に排出する。その結果、初期の体重減少が見られる。水分の保持と電解質不均衡を避けるためカリウムを排出する。虚脱感、疲労などの副作用が起きる。そのため、ナトリウム(塩)を取る。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 健康
感想投稿日 : 2016年5月27日
読了日 : 2016年5月27日
本棚登録日 : 2016年5月27日

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