魔術の殺人 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

  • 早川書房 (2004年3月16日発売)
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本棚登録 : 551
感想 : 66
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ミス・マープルもの。

旧友・ルースから、彼女の妹・キャリイの家の様子を見てきてほしいと頼まれた、ミス・マープル。訪れたその邸は、敷地内に民間の少年院のような施設があり、本宅の方もキャリイの親族やら居候やら、複雑な関係の老若男女が共に暮らしている状況です。
そんな中、妄想癖のある青年が、キャリイの夫・ルイスに襲いかかるというハプニングと同時に別の人物が実際に殺されてしまうという事件が勃発します。さらに、キャリイの命も狙われているかも?と、いう疑惑まで出てきて・・。
まるで魔術のトリックのような事件の真相に、ミス・マープルの人間観察力を絡めた推理が冴えわたります。
ミステリとしての構成もさることながら、人間ドラマとしても興味深い展開となっているのが、流石クリスティーですね。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 2020年読了分
感想投稿日 : 2020年8月1日
読了日 : 2020年8月1日
本棚登録日 : 2020年8月1日

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