難解な哲学をかなり細かく咀嚼して解説してくれる良書。「なぜ美しいか」との問いに「美が宿っているからだ」と答えるプラトンのイデア論は真理であるのか、デカルトの「われ思う、ゆえにわれあり」で説いた「われ思う」こそ疑えない真理であるというのは正しいのか。いずれにも土屋先生は否定的な考えを持つ。では、ウィトゲンシュタインの主張するように、哲学的問題は言語ゲームの一つでしかないのか。土屋先生は、哲学が無意味だということを明らかにするのも哲学の仕事だと言う。問いが堂々巡りになっている気もするが、勉強した上で自分なりに「哲学とは何か」を考えたい。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
未設定
- 感想投稿日 : 2018年4月10日
- 読了日 : 2018年4月10日
- 本棚登録日 : 2018年4月10日
みんなの感想をみる