日本民俗学の父と呼ばれる柳田國男先生。
岩手県遠野の民間伝承を採集して
まとめられた「遠野物語」。
日本の原風景を牧歌的に語るのではなく、
昔話のように教訓を含んだもの、
風習や伝説とともに、とりとめのない
世間話のようなものも含まれているのも
口承たるリアルさで面白い。
目に見えない世界が信じられ
怪異が不思議としてではなく、
人々の生活と地続きだった古き時代。
自然への畏敬の念、人々の暮らし。
時に閉塞感があり、時に温かみをもって
周囲と繋がり、年中行事で四季を感じ、
目に見えないものを想う心の豊かさ。
現代に語り継がれた物語などの原点も
たくさん含まれていて感慨深く面白かった。
読書状況:読み終わった
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■ 柳田國男
- 感想投稿日 : 2014年6月11日
- 読了日 : 2014年6月11日
- 本棚登録日 : 2014年6月11日
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