遠野物語―付・遠野物語拾遺 (角川ソフィア文庫)

著者 :
  • 角川学芸出版 (2004年5月26日発売)
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本棚登録 : 1984
感想 : 120
5

日本民俗学の父と呼ばれる柳田國男先生。
岩手県遠野の民間伝承を採集して
まとめられた「遠野物語」。

日本の原風景を牧歌的に語るのではなく、
昔話のように教訓を含んだもの、
風習や伝説とともに、とりとめのない
世間話のようなものも含まれているのも
口承たるリアルさで面白い。

目に見えない世界が信じられ
怪異が不思議としてではなく、
人々の生活と地続きだった古き時代。

自然への畏敬の念、人々の暮らし。
時に閉塞感があり、時に温かみをもって
周囲と繋がり、年中行事で四季を感じ、
目に見えないものを想う心の豊かさ。

現代に語り継がれた物語などの原点も
たくさん含まれていて感慨深く面白かった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ■ 柳田國男
感想投稿日 : 2014年6月11日
読了日 : 2014年6月11日
本棚登録日 : 2014年6月11日

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