くらべる東西

  • 東京書籍 (2016年6月9日発売)
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感想 : 85

東西のさまざまなものを見開きで並べ、違いを比較した本。

私は西の人間だが、東西の違いが良く知られている、といったもの(桜餅やおでん)から、東のものになじんでいて西のものは知らなかったもの(かるたや銭湯)、西のものが当たり前と思っていて、東と違うことに気づいていなかったもの(暖簾)があって、へえ~と楽しみながら読んだ。
かるたの違いとは、例えば「い」のカード。東が「犬も歩けば棒に当たる」、西が「一寸先は闇」。選ぶ言葉に世間の厳しさが表れているような…。
銭湯は、東は洗い場の奥に、西は洗い場の真ん中に浴槽があるそうだ。真ん中に浴槽があるものは見たことないな、と思っていたが、先日銭湯をリノベーションしたカフェに行ったところ、ちゃんと真ん中に浴槽があった。

今は日本どころか世界中の情報が移動しなくても得られるため、地域による違いは少なくなってきている。それは、便利であると同時に少し寂しいような気もする。
それでも、特に食べ物についてはまだまだ地域差がありそうだ。家で情報を得るだけでなく、各地を訪れて、へえ~と驚きながらその地ならではの味を楽しみたい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 民俗・文化・文化人類学
感想投稿日 : 2023年9月10日
読了日 : 2023年8月31日
本棚登録日 : 2023年9月10日

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