エイキンはやっぱり短編がよい。これも独特の設定(これが長編だとウソくさくなってしまうことがあるのよ)と意外な結末が面白い。
『しずくの首飾り』や『夜八時を過ぎたら』なんかには及ばないかもしれないけど。
魔女の王妃の呪いで週一日ピンク色の蛇になってしまう娘の物語「メリュシーナ」は物語自体が面白いし、ネプチューンと結婚する娘の物語「バスケットいっぱいの水」は、たとえ相手がネプチューンであろうと愛が冷めたら普通の男と同じなのがおかしい。森をさまよう娘とクマ、木彫りにとり憑かれた父親を描く「冬の夜にさまよう」は切ない。
童話や昔話に共通のベースに、エイキンにしか描けない奇妙な味わいがたまらない。
ありきたりの物語に飽きた3,4年生以上にすすめたい。
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- 感想投稿日 : 2013年5月6日
- 読了日 : 2013年5月4日
- 本棚登録日 : 2013年5月6日
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