明智光秀の乱: 天正十年六月政変織田政権の成立と崩壊

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  • 里文出版 (2014年6月1日発売)
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光秀とは何者であったのか?
謎に満ちた明智光秀の前半生を読み解く鍵は?
実務能力が高いことから、光秀は足利義輝の頃から仕える奉行衆の一人であり、消去法でいけば○○○○である可能性は高い、との論法は面白い。
光秀と信長の立ち位置は?
「統治権的支配権者」とは鎌倉北条氏、足利直義、細川勝元、三好長慶、そして織田信長。
「主従制的支配権者」とは武家の棟梁たる将軍の血統、征夷大将軍。つまり室町幕府再興を目論む光秀が目指すもの。
二人の目指すもの、二人の信じるもの、二人で補完しあえたもの、二人が相反するもの。
ドラマ性は排して、ひたすら資料を読み解きながら「本能寺の変」を解き明かす。力作です。

追伸
文章のあちこちで自著の宣伝をするのは止めてほしいな。鬱陶しいです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2014年9月26日
読了日 : 2014年9月25日
本棚登録日 : 2014年9月25日

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