恋の病が重すぎて (ショコラ文庫)

著者 :
  • 心交社 (2016年7月9日発売)
3.86
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本棚登録 : 89
感想 : 12
3

▼あらすじ
同僚の若宮浩輔に告白された池ノ上一樹は、彼の非の打ち所のないイケメンぶりと真剣さに絆され、生まれて初めて男とお付き合いすることに。一樹は尻に突っ込まれる覚悟だったが、紳士的な浩輔は甘い触れ合いだけで満足している様子。だが一樹は知らなかったのだ。彼が死ぬほど我慢してカッコつけていることを…。そんな折、人事異動で浩輔は神戸勤務になってしまう。離れ離れの寂しさに、浩輔の重い愛が暴走を始めそうで――!?

***

★3.5
面白くない訳じゃなかったのですが、ちょっと求めたのと違ったかな…。
出だしは割と真面目だったし、攻めもちょっぴり気障なところはあるけどスマートだし紳士的だしでなかなか好感が持ててたのですが、それも最初までで、転勤後、明らかになる攻めの本性を知って吃驚。
素は紳士の欠片も無い変態の入ったちょっと気持ち悪いレベルの残念キャラで、にかく言動や行動が痛々しく、トイレ記念日のくだりは寒過ぎて軽く引くほど(笑)
ギャップ萌えをする私でも、正直、このギャップは受け入れられなかったです…。

攻めは受けにとって理想の同僚であり恋人でいるべく、デキる営業マンで紳士で頼りがいがあるスタイリッシュな都会の男(原作引用)を必死に演じていただけで、あらすじ通り本当に死ぬほど我慢してカッコつけてただけだったんだな…と改めて実感しました…(^^;)
お話や会話のテンポは良いですし、両視点から描かれているのでお互いの気持ちも分かりやすかったのですが、いかんせん攻めのぶっ飛んだキャラがあまり好きになれず、最後の本番シーンでの暴走っぷりも微妙に引いてしまって結果的にあまり萌える事が出来ませんでした。

正直、同じ見た目と中身にギャップのあるキャラならまだ小森(当て馬)の方がマシかな…と思ってしまう始末…(笑)
勿論、小森も総合的に見たらあまり好きになれるようなキャラではないのですが、攻めのような気持ち悪さはないので、その分いくらかマシかな…と(笑)
寧ろ可愛い顔に似合わずふてぶてしくてどちらかと言えば割と好きな方だったり。
まぁ、あくまでほんの少し程度ですが。

それと最後の方で同棲するかみたいな話が出ていましたが、その後で特典ペーパーを読んだら攻めの言ってる事が180度違ってて「は?」となりました。
いやいやいや、本編だと受けの考えに素直に賛成してたじゃん…!みたいな。
これ、もしかしなくても作者さん、本編で同棲の話を出した事忘れてますよね…?(^^;)
こういう些細なミス、凄く気になるので何だかなぁ…といった感じでした。

コメディ系の作品は嫌いではありませんが、とにかく攻めのテンションに付いて行けなかったのでマイナスです。個人的にはあまり趣味じゃなかったかな。
残念過ぎるイケメンが大好物な方にはおそらくツボだと思うので、気になった方は読んでみると良いかもしれません。因みにイラストは良かったです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 整理済み(小説)
感想投稿日 : 2016年9月26日
読了日 : 2016年9月26日
本棚登録日 : 2016年7月13日

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