眩談 (幽BOOKS)

著者 :
  • メディアファクトリー (2012年11月30日発売)
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本棚登録 : 433
感想 : 72
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便所の神様:汲み取り式の便所。臭い。いつもは見ない場所に何かがいる。
天井に人間がいると怖いのは、重力やら何やらという常識から外れているから怖いのかな。やはり神様は立派な服を着ているのだなと思った。

歪み観音:私以外の世界が歪んでいく。
女子高生かな。舞台が現代だからか、読みやすい。なんとなく怖くない。途中までは。ある意味フラグクラッシャー。

シリミズさん:シリミズさんという人形を祀る我が家。妙なことばかりが起きる。嫌だ。でも怖くない。昔からそうだから。
主人公が怖がってないから一番読みやすい。

むかし塚:覚えていること。小1の僕と同級生のよしこさん。記憶とは何か。覚えていることは本当か嘘か真実か虚構か記憶か空想か。むかし塚に埋めれば昔話になる。
誰が語る過去話も、真実とか虚構とか全部ない交ぜになって、いつの間にか「お話」になっている。
僕にとってのよしこさんの記憶。よしこさんにとっての僕の記憶。
すべて本人にとっては真実。記憶ってそういうもの。昔話って、「お話」って、そういうもの。

談シリーズはラストの話がいつも好き。
むかし塚すごく好き…。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 借りた本
感想投稿日 : 2019年2月9日
読了日 : 2013年6月5日
本棚登録日 : 2013年6月5日

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