発達障害の子を育てる親の気持ちと向き合う (ハンディシリーズ発達障害支援・特別支援教育ナビ)

著者 :
制作 : 中川信子 
  • 金子書房 (2017年1月23日発売)
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本棚登録 : 36
感想 : 3
4

子どもたち、そして彼らを支える保護者への中川信子先生(をはじめとする著者の方々)の深い愛情と信念が伝わってくる一冊。

言語聴覚士である中川先生を筆頭に医師、保護者、教師、フリースクール、福祉などさまざまな立場の著者たちが、子ども(当事者)を一番近くで支えることになる保護者をどうサポートしていくか、どのように寄り添い、いつ、どんな内容の情報を伝えていくかなどについて、さまざまな実例や社会制度の紹介なども用いて解説している。

中には東京独自の制度についての話もあり、読者(私含む)の住む地域にはそのまま応用しにくいケースもあろうが、そこからは現状のリソースをどう活用していくかという現実的な話になるだろう。

支援に関わる人はどんな立場であれ一読しておいて損はない一冊だと思う。どんな素晴らしい制度や仕組みがあったとしても、最終的にそれを繋ぐのはそこにいる「人」であるからだ。

これは、金子書房の「ハンディシリーズ 発達障害支援・特別支援教育ナビ」というシリーズの一冊だが、他の本も錚々たる執筆陣でありいずれも重要なトピックが取り上げられている。
ICT利用についての一冊もあり、今どきだなあと感じる。私が購入したのは本書を含む3冊ほどだが、とてもよい企画だと思う。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 発達障害
感想投稿日 : 2022年12月20日
読了日 : 2022年12月20日
本棚登録日 : 2022年12月20日

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