ケインとアベル 下 (新潮文庫 ア 5-4)

  • 新潮社 (1981年5月27日発売)
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感想 : 88
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ポーランドの田舎で、私生児として生まれたヴワデク(後のアベル)
ボストンの名門ケイン家という資産家に祝福されて生まれたウイリアム
というおいたちのこのふたりが主人公で、章を交互に振り分けて語られる一生の物語は
きびきびしていて、息もつかさずに読まされ、ストーリーは確かに面白いと思う。

聖書創世記の「カインとアベル」を下敷きにしているかなと思いながらも、
「ポーランドの悲劇」と「アメリカンドリーム」が合体して、
まっとうに頑張ればどんな困難も克服出来るというカタルシスが得られる。

ただし読後、思想的なものや哲学的なものが浮かばない。
まともは不条理に勝るというのかな・・・!

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 2019年
感想投稿日 : 2019年8月26日
読了日 : 2019年8月21日
本棚登録日 : 2019年8月26日

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