人間は堕落する。義士も聖女も堕落する。それを防ぐことはできないし、防ぐことによって人を救うことはできない。第二次世界大戦において、正しい道を歩もうとして間違った道を歩んだ日本を批判し、堕落することによって救われるという坂口独自の考えを中心に書かれたエッセイ集。
「堕ちる道を堕ちきることによって、自分自身を発見し、救わなければならない。」
坂口安吾の視線がとても斬新、そして納得させられてしまう。
堕落を受け入れることで、人は追い詰められることなく健全に生きられるのだろうと思ったし、堕落を受け入れる心を持ちたいと思った。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
エッセイ
- 感想投稿日 : 2009年10月18日
- 読了日 : 2009年10月18日
- 本棚登録日 : 2009年10月18日
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