今回これを読んで初めて川上未映子を「わかった」ような気がした。
今まで私の中で川上未映子は、なんというか、敵意とか愛情とか、自信とか羞恥とか、嫌悪とか憐憫とか、もっと言えば喜怒哀楽様々なの感情を針のように全身にまとい、ちょっとやそっとで共感しないでよ、と言っているような、そんな存在。
それが、この短編集を読んで、初めて自分と同じ地面に立ち同じ呼吸をしている一人の人だと、そこにいて私たちに向かって叫んでいる一人の人だと、「わかった」気がする。
生半可な共感を拒絶し続ける7つの短編を読むと、わからないけどわかる、そういう不思議な体験ができる
読書状況:読み終わった
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2013年3月
- 感想投稿日 : 2013年3月31日
- 読了日 : 2013年3月31日
- 本棚登録日 : 2013年3月31日
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