一般意志2.0 ルソー、フロイト、グーグル

著者 :
  • 講談社 (2011年11月22日発売)
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「思想」という概念に距離を置いて生活している身としては、読むのに集中力を要した。逆を言うとそこまで読まされた感もある。筆者も述べていたが、『一般意思2.0』 に対する『新しい民衆主義の提案』としての世間の期待、そしてそれに基づく誤解に対しての、説明に時間を割いていた感じがする。確かに、結論だけを簡潔にまとめると そのようにはやとちりする人も出てくるだろうが、東氏の著書の多くがそうであるように、結論(本人の言葉では”エッセイ”)は奇抜であったり、熟議の背景を持っていない がために、軽く感じられたりするのだが、その反面その説明が素人にも大変理解し易いように、繰り返し、判りやすい例を引いて解説している。だから、東氏の著書は私に
『集合知』をいかに一般意思として民主主義に反映させるか、その一つの提案をされているが、一見軽すぎるとみる過去の政治慣習を背負った人たちも多いだろうが、聞き、想像するに値する発想だと思う。

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感想投稿日 : 2012年9月23日
本棚登録日 : 2012年9月8日

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