30年以上前に書かれたものとは思えない。米国とグローバル企業への依存度は当時よりも強まっている。著者のいう「システム」に飲み込まれながら、何ひとつ主体的なアクションを取ることが出来ない日本という舞台設定は今も新鮮である。「半島を出よ」では敵方の北朝鮮からの視点が面白かったが、本作ではひと癖ふた癖ある日本人がシステムに足掻く様が怒涛の展開で押し寄せ、この長編をまったく退屈せずに読み切らせてもらった。文句なし星5です。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
日本文学
- 感想投稿日 : 2020年2月22日
- 読了日 : 2020年2月22日
- 本棚登録日 : 2020年2月15日
みんなの感想をみる