ツナグ (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (2012年8月27日発売)
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感想 : 2292
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会社の方から、ツナグの続編を頂いた。

あれ?そういえば「ツナグ」を読んでいなかった。
何年か前、一度購入して読み始めたが、自分の好みではなかった為
数ページ読んで諦め、売ってしまっていた(-_-;)

仕方ないので、古本屋さんで購入し、再びチャレンジ。

ツナグは、生きている人間を、既に他界した人間に合わせることのできる使者。
生きている間に会えるのは1度だけ。
死んでいる人間も会えるのはたった1度だけ。

この世の者から、あの世の者へは交渉が出来るが、死者からこの世の者に対して
交渉することはできない。

最初の依頼者は突然亡くなったアイドルに会いたいという女性。
次の依頼は、癌で母親を亡くした長男。

この2作は、どうもなかなか本の中に入り込めず、
(自分の好みはミステリの為)もがいていたのだが、

3作目は喧嘩したまま亡くなった親友に会いたいという高校生。
この作品はゾクゾクするほど良かった。

4作目は、突然婚約者が姿を消す。まさかとは思うが、
ツナグに依頼する男性の話。
この作品もとても悲しいのに、どこかほっこりさせられる良い作品。

最後はツナグ本人の物語。

物語が進んでいけばいくほど、物語の世界に入り込むことが出来る。
中高生でも読み易い良書ではないかと思う。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2020年5月10日
読了日 : 2020年5月10日
本棚登録日 : 2020年5月10日

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