発覚当時、大きな衝撃をもって世間の耳目を集めた事件。確かその後、警察の捜査に問題があったことも判明したのではなかったか。
ニュース等でなんとなくは知っていたが、本書を読み、被害者が受けたあまりに凄惨な仕打ちの数々には涙を禁じえず、無残に奪われた貴重な貴重な9年間を思って心底胸が痛んだ。彼女が耐え続けた地獄のような日々を知ったご両親の心痛がいかばかりだったかと想像し、そしてなお、自分を保ち命をつないでいた被害者の類い稀なる精神力の強さと聡明さに、深く感銘を受けた。
加害者は、自己愛性人格障害と強迫性障害という診断を受け、出所して2017年に病死しているという話だ。
現在は40代半ばと思われる彼女が今、幸せな人生を送っていることを心から願ってやまない。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
小説以外(エッセイ・ノンフィクションなど)
- 感想投稿日 : 2024年4月2日
- 読了日 : 2024年4月2日
- 本棚登録日 : 2024年4月2日
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