カミュの師として知られる哲学者の散文、めいているけれど、八つの散文の主題は「島」に置かれ、「島」は孤立の場所であり、孤立の人間であり、述べる「私」は架空の人物だと記される。勿論「私」はいつだって「私」であって「私」ではないので、私の輪郭すら曖昧にしながら読んでいることができるのは、新しい形式の小説を読むときの心地よさに似ている。
私が持っているのは古本市で買った竹内書店版なので、検索かけたら著作のほとんどがノーイメージでびっくり。かなり日本人好みな人だと思うんだけど。
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- 感想投稿日 : 2008年4月1日
- 本棚登録日 : 2008年4月1日
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