230609*読了
カズオ・イシグロさん贔屓なところもあるのだけれど、いいものはいい!
「わたしたちが孤児だったころ」なんてタイトルをわたしならつけなかっただろうな。センスがすごい。
当時の中国を、上海を知らないから、こうだったと言われればそうなのだろうと受け入れてしまうのだけれど、それにしても怖い。
鬼気迫る場面ですら、どこか落ち着いた空気を感じてしまうのもカズオ・イシグロさんならではで、そこが好き。
探偵なんて職業が当時は存在していたのだろうか。さすがイギリスという感じもするが。
現実的かどうかよりも、この雰囲気に惚れる。切ない、苦しい、胸が締め付けられる、でも読まずにはいられない。そんな小説でした。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2023年6月9日
- 読了日 : 2023年6月9日
- 本棚登録日 : 2023年6月9日
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