形態学は専門外とのことで、軽く楽しく読める雑学の詰まったエッセイ集の趣。
細胞の形を作るのは細胞壁と細胞骨格。細胞壁のない動物では細胞骨格:タンパク質のフィラメントが主役。
消化呼吸器系の発達史としては食道が本線、気管が支線。
生物界全体を見ると節足動物などタテグチが主流。エイリアンもタテグチの方が怖かったのでは。
毛管現象で吸い上げられる液体の高さは管の直径に反比例する。吸う系の口吻をもつ昆虫が大きくなれない一つの理由。
L−システム:単純なパターンの繰り返しでフラクタルな構造が作られる。植物のかたちをよく再現する。内因的に形が作られるとする立場。⇔環境との相互作用(これは複雑)をシュミレートする外因的な立場。
葉序パターン(対生、互生、らせん)も力学・化学・物理の3つの説明モデルがある。科学モデルが植物学好み、環境変化に対して化学物質の濃度勾配で形を作る。物理モデルはL−システム的。フィボナッチ数列が出てきたり。
参考)物理モデルのこんな<a href="http://www.fbs.osaka-u.ac.jp/labs/skondo/saibokogaku/fibonacchi.html" target="_blank">反論</a>をみつけた。
黄金螺旋、白銀螺旋(白銀比:半分に折ってもタテヨコ比が変わらない長辺vs短辺の比。すなわちA4、B4とかの紙のサイズ)、生成文法、チューリングパターン、散逸構造とか付いていききれず。結局どういうことか分からん。
ゲーテって、なかなかのアマチュア自然学者だったそうな。
- 感想投稿日 : 2018年11月5日
- 読了日 : 2012年8月1日
- 本棚登録日 : 2018年11月5日
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